その他 事例

 

監査等委員会設置会社へ移行

X社は,平成27年5月1日施行の改正会社法により新たに導入された監査等委員会設置会社に移行することを株主総会で決議しました。
これにより監査役は全員退任し,新たに監査等委員が選任されました。

本件の登記の事由は次のとおりです。
目的の変更
監査役会設置会社の定めの廃止
監査役設置会社の定めの廃止
監査等委員会設置会社の定めの設定
取締役,代表取締役,監査役及び会計監査人の変更
取締役・監査等委員の変更
非業務執行取締役等の会社に対する責任の制限に関する規定変更
重要な業務執行の決定の取締役への委任に関する事項の設定

登記事項が多岐にわたりますので事前打ち合わせを十分に行っておく必要があります。

特別清算申立 -対税型-

X社はY社に対して債権を有していました。Y社はX社の100%子会社ですが,Y社は休眠状態で,長年債権の回収ができず,会計上も債権が残ったままでしたので,Y社を解散して清算することになりました。その方法として特別清算手続をとった方が税務上得策であると判断され特別清算の申立をすることになりました。

手続の流れは次のとおりです。
株主総会(解散・清算人選任)→解散・清算人選任登記→公告・催告→特別清算申立→特別清算開始命令→公告→XY和解契約→和解許可申立→和解許可決定→債務弁済&残債権放棄→特別清算終結決定申立→特別清算終結決定→公告→特別清算終結登記→会社登記閉鎖

期間は,株主総会から最後の登記まで約6箇月ほどでした。

株式売渡請求 -キャッシュ・アウト-

平成27年5月1日施行された改正会社法で新設された株式売渡請求制度を利用し,特別支配株主による少数株主の株式売渡請求を行い,特別支配株主は少数株主の全株式を取得することができました。

支店設置 -本店と同一管轄-

X社(取締役会設置会社)は支店を新たに設置しました。
支店を設置した場合,その所在場所と設置時期を登記しなければなりません。したがって,登記申請に添付する取締役会議事録にも支店設置の旨の他に支店所在場所と設置時期の記載が必要になります。

会社の解散と清算人選任

X社は株主総会で会社の解散と清算人の決議をしました。
解散後は営業を前提とした行為ができなくなり,取締役は自動的に退任となります。
取締役退任後は,清算人が清算事務を行うことになりますが,定款に清算人の定めがある場合は定款に従い,定款に定めがなく選任決議もされなかった場合は従前の取締役が清算人となります。しかし,多くの場合,取締役全員が清算人となる必要も無いため,解散決議と同時に清算人1名又は若干名を選任します。

解散及び清算人の登記後は,代表取締役の印鑑証明書は取得することはできませんが,代わりに清算人の印鑑証明書が取得でき,解散後の法律行為で印鑑証明書が必要な場合は,清算人の印鑑証明書を提出して清算事務を行います。

株式会社の解散及び清算人選任の登記申請には,定款,株主総会議事録,就任承諾書,委任状,印鑑届書,印鑑証明書などが必要です。

監査役会設置会社の定めの廃止

X社は監査役会設置会社の定めを廃止する定款変更決議を行い,当該廃止の登記の依頼がありました。

株主総会議事録と委任状を添付して登記申請しますが,登記すべき事項は当該廃止の登記の他に,社外監査役である旨の登記も抹消しなければなりません(責任限定契約を締結している場合を除く)。

株券を発行する旨の定めの廃止

X社から株券を発行する旨の定めを廃止したとして,当該廃止の登記の依頼がありました。
X社は,実際には株券を発行されていませんでしたので,登記の添付書類は,株主総会議事録,株券不発行証明書及び委任状となります。

会社法施行後に設立された株式会社は,原則として,株券不発行会社ですが,会社法施行前から存在する株式会社は株券発行会社として,その旨の登記がされています。定款にその定めがなくても,会社法施行時の経過措置規定により,定款に株券を発行する旨の定めがあるものとみなされ(整備法76条4項),その旨の登記がされました(整備法113条4項)。
したがって,株券不発行会社とするには,株主総会の特別決議で,株券を発行する旨の定めを廃止する定款の一部変更の決議をする必要があります。

取締役会廃止+監査役廃止+株式譲渡制限変更

X社は,取締役の方が死亡したことを機に,定款規定を見直し,取締役会を廃止することにしました。これで,今後は取締役が3名以上いる必要はなく,1名以上いればよいということになります。

取締役会を廃止すると「株式を譲渡するときは取締役会の承認を要する」旨の株式譲渡制限規定も変更する必要があり,X社は株式の譲渡承認機関を株主総会に変更しました。

また,取締役会を廃止すると監査役も置く必要がありませんので,監査役も廃止することになりました。

以上の廃止及び変更登記を申請しました。

この際に取締役の任期も見直し,定款全体を会社法に則った内容に所要の変更をしました。

所在不明株主の株式売却許可申立

X社の依頼で福岡地方裁判所商事非訟係に所在不明株主の株式売却許可申立を行いました。

5年間株主総会招集通知及び配当を受領しない所在不明の株主がいる場合,当該株主の株式について,裁判所の許可を得て売却することができます。申立には,宛て所不明で戻ってきた株主総会招集通知及び配当通知を添付しますので,連続して5年分の戻ってきた招集通知等を保管しておいて下さい。

今回の申立での株価算定は純資産方式やDCF方式などの算定方法は取らずに過去の売買事例の売却額とし,X社の親会社が買い受けるということで申立て,すぐに許可が出ました。

会計監査人の辞任と就任

X社の会計監査人A監査法人の辞任及び同B監査法人の就任による変更登記申請をしました。

A監査法人から定時株主総会の終結の時をもって辞任する旨が伝えられていましたので,同総会で後任の会計監査人の選任が行われました。

この場合,A監査法人の辞任届,B監査法人を選任した株主総会議事録,B監査法人の就任承諾書及び登記事項証明書並びに委任状が添付書類となります。

本店所在場所の錯誤による更正

X社は,2年前に本店移転決議をした際の本店所在場所に誤りがあり,誤った本店で登記されていました。
2年経過してその誤りに気づかれ,この度,本店の錯誤による更正登記申請を行いました。

添付書類としての錯誤を証する書面は,取締役全員からの上申書を添付しました。

会計監査人の重任

X社の会計監査人の重任による変更登記申請をしました。

会計監査人は,定時株主総会で解任や再任しないなどの別段の決議がなされなかったときは,再任されたものとみなされます。
会計監査人が法人の場合,登記事項証明書を添付しますが,当該登記事項証明書には期限はありません。

債権放棄してもらって清算結了

会社解散後清算事務が終了したとして,X社の清算結了の登記申請をしました。

清算結了の登記申請には会社法施行規則第150条に定める決算報告書を添付しなければなりません。登記申請前に決算報告書(案)を見せていただいた際に会社代表者Aさんに対する債務が残ったままでした。このままでは清算結了とはいえませんので,Aさんから会社に対し,当該債権を放棄する旨の債権放棄書を作成していただき,添付申請しました。