相続 事例

韓国籍から帰化された方の相続

被相続人のAさんは韓国籍の方でしたが,生まれも育ちも日本で,ご結婚後帰化され日本国籍を取得されていました。
韓国も戸籍制度がありましたので,出生から帰化による国籍喪失までの韓国の除籍と帰化後の日本の除籍と戸籍を取得して登記申請しました。

2008年に韓国の戸籍法は改正され,現在は戸籍に代わって家族関係登録証明書が交付されますので,事案に応じて除籍又は家族関係登録証明書の交付請求が必要となります。なお,韓国語で記載された書類は訳文の添付が必要です。因みに,記録が存在すれば,いずれも駐福岡大韓民国総領事館で取得することができます。

成年被後見人の特別代理人就任

Aさんの死亡により相続が発生し,相続人はB,C,Dの3名の方でしたが,Bさんは成年被後見人であり,CさんがBさんの成年後見人になられていました。

この場合,相続人間の遺産分割協議において,BさんとCさんは利益相反となりますので,Bさんについては特別代理人の選任が必要になります。身内に適任者がいないということでしたので,当職が特別代理人候補者として特別代理人選任申立を行いました。

申立の際には遺産分割協議書(案)も添付して審判をしていただき,当該審判書,遺産分割協議書などを添付して相続登記を行いました。

兄弟姉妹が相続人

被相続人Aさんは結婚されていましたが配偶者は先に亡くなり,配偶者との間には子がいませんでした。この場合,相続人はAさんの兄弟姉妹になります。しかし,すでに亡くなられている兄姉もいて,そうするとその兄姉の子らが相続人となります。
遺言書がありませんでしたので,相続人全員で遺産分割の協議をしなければなりません。
時間はかかりましたが協議が調いましたので,その遺産分割協議書を添付して登記申請しました。

子がいない場合,またはご結婚されていない場合は,相続が争続とならないよう,遺言書を作成されることをお勧めします。

前妻の子も相続人

被相続人Aさんの子Bさんから相続登記の依頼があり,相続人調査をしたところAさんの前妻の子Cさんがいることが判明し,Bさんに,Cさんも相続人でCさんの実印や印鑑証明書も必要である旨を伝えたところ,Bさんは前妻がいたこともCさんという姉がいたこともご存知ではなく,大変驚かれ困惑されていました。

戸籍を遡ることで希にこのようなことが起こります。遺された相続人の方にとっては大変な負担になりますので,お心当たりのある方は必ず遺言書を遺されてください。

上記Bさんに代わってCさんに対するお手紙を作成し,その後BさんがCさんに直接お会いして,本件は無事遺産分割協議が調い,相続登記が完了しました。

数次相続で相続人が22人

AさんからAさんの父Bさんの死亡による相続登記の依頼がありました。が,登記事項証明書を確認すると不動産の一部の名義がAさんの祖父(Bさんの父)Cさんのままでした。
CさんからAさんへの相続登記も必要となり,相続人調査したところ現存相続人が22人にもなりましたが,
相続人全員から遺産分割協議書に署名捺印をいただくことができ,Aさんの単独名義とする相続登記申請ができました。

相続登記に期限はありませんが,相続登記をしないうちに次の相続が発生することがあり,大変な手間と時間と費用を要しますので,相続登記は早めにお手続きください。

調停調書に基づく相続登記

Aさんの配偶者Bさんの突然の死亡で相続が発生しましたが,Aさん夫婦には子供がいません。そのため,Aさんは配偶者Bさんの遺産につき,Bさんの兄弟姉妹と遺産分割協議する必要がありました。しかし,兄弟姉妹の一部が協議に応じなかったため,Aさんの依頼で遺産分割調停を申立て,7箇月後にようやく調停が調い,調停調書に基づいて相続登記申請を行いました。

*お子さんがいない場合は遺言書の作成をお勧めします

相続人の1人が成年被後見人

Aさんから相続登記の相談を受けましたが,相続人うちの1人Bさんが成年被後見人ということでした。
Bさんは協議を行うことができませんので,代わりに成年後見人であるCさんに遺産分割協議に参加していていただき,遺産分割協議書にはCさんの実印を押印し,Cさんの印鑑証明書及び成年後見登記事項証明書を添付して相続登記を申請しました。

相続人の1人が外国籍を取得

相続登記を受任しましたが,遺言書がありませんでしたので,遺産分割協議書と当該協議書に押印した実印について,相続人全員の印鑑証明書が必要となります。依頼人のAさんにこの旨をお伝えしたところ,相続人のうちの1人Bさんが外国人と結婚して外国籍となっており,印鑑証明書は取得できないということでした。

外国には印鑑証明書制度がありません(韓国も印鑑証明書制度が廃止されるようです)ので,印鑑証明書に代わるものとして,当該国の公証人によるサイン証明書が必要になります。

Bさんには,サイン証明書を取得していただき,これを添付して相続登記を申請しました。

法定相続を相続人の一部から申請

被相続人Xさんの相続について,相続人A,B,C,D,Eさんの法定相続による相続登記を申請しましたが,申請人は事情によりB,C,D,Eさんの4人からでした。

被相続人の遺言書がある場合や相続人間で遺産分割協議がなされた場合は,それにしたがって相続人となった方から登記申請しますが,法定相続による相続登記の場合は,相続人の誰からでも,単独でも相続登記の申請が可能です。ただし,申請人以外の方については登記識別情報が交付されませんので,その点注意が必要です。

相続人が外国在住

遺産分割の協議が調ったとして,相続登記の依頼がありました。相続人である依頼人のAさんは外国在住でしたので,印鑑証明書の代わりとして,領事館で署名(拇印)証明書及び在留証明書を発行してもらいました。

相続が発生し,遺言書がない場合,相続人間で遺産分割の協議が必要で,この協議に基づいて不動産の登記を申請するときは相続人全員の印鑑証明書の添付が必要です。相続人が外国在住の場合は印鑑証明書の取得ができませんので,在住国の日本国領事館において,領事官の面前で遺産分割協議書に署名と拇印による押印を行い,領事官が発行する署名(拇印)証明書が印鑑証明書の代わりとなります。